連続講座第4回 多摩市の財政 歳出から考える
多摩市の財政はどうなっているのか 支出(歳出)から考える
連続講座 第4回目
2018年11月12日(月)18時30分から、多摩市の財政はどうなっているのか、連続講座第4回目 歳出編を第3回と同じく、税理士の新國 信さんを講師にベルブ永山講座室で開き、30人の市民が集まりました。
多摩市の財政状況を決算カード、類似団体比較カードで見る
はじめに、予算と決算の流れ、議会の役割、款・項・目・節の歳出区分について解説しました。そして、目的別と性質別の決算額の特徴について解説しました。つづいて、決算カードと類似団体比較カードで、地方交付税交付団体の東村山と比較し、多摩のような財政力指数の高い不交付団体の歳入は地方交付税が交付されることで歳入はほとんど同じになってしまうことや、地方債は、今後パルテノンの大規模改修などで増加していくことなどを話しました。
多摩市の中期財政見通しから
多摩市の中期財政見通し(2018年度から2021年度)について、税収は横ばいだが、市債(普通建設事業費)は増えていくこと、パルテノン改修や図書館本館建設など、大きな財源を伴う施節整備を控えているため、などを解説しました。そして、個別経費の状況としては、パルテノン多摩、コミュニティセンター、図書館をあげ、これらの現状とこれからの計画について具体的な話をし、補助費等の状況や指定管理者制度などの説明をしました。
その他、財政健全化比率について、統一的基準による財務諸表の作成などについて触れましたが、限られた時間のため詳しく話をするゆとりがありませんでした。
市民が財政問題をみつめて、検討を持続しよう!
最後に、今後、市民が財政分析にとりくむためには、総務省などが公開しているデータの活用や市の財政課から資料を収集するなど、積極的に市民が動かなければならないと強調しました。住み続けられる街づくりの担い手として、市民が財政問題をみつめて、検討を持続しようと話を締めました。
会場参加者から活発な質問や意見
会場参加者から様々な質問や意見が出されました。・人件費で給料よりも職員手当の方が多いのはどういうことか。・学童クラブ父母会で施設の増設を要求しているが、多摩市の予算に余裕はないのか、もっと子供のために投資をしていいのでは。・健全財政を維持することに市民としてのどれだけの必要性はあるのか、交付団体になってもいいのでは。・地方交付税のしみについて、基準財政需要額や収入額について、どのような算定をするのか。・国保、介護、下水道などの特別会計までみないと市民生活が見えてこないのでは。・パルテノンを利用している合唱団だが、今回の大規模改修は、活動の場がなくなるのではという危機感がある。・市民として、財政の勉強をしていかなければ。など。
みんなで勉強するために 市民の「財政研究会」を立ち上げました
今回の連続講座で学んだことをさらに具体的なものにするため、みんなの会として「財政研究会」をつくり、これから継続して活動していくことを確認しました。そして、講座の終了後、早速、第1回の会合を開きました。